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情報時代にVanyatanが勝手に選りすぐった記事を無責任に解説・提言いたします。元は「利用価値のない日々の雑学」から分派致しました。


by vanyatan
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イチロー、カウントアップ

イチロー、カウントアップ_f0058462_9313155.jpgイチローが、日米通算3000本安打を達成した。いつも思うことだが、これは公式記録であるから、オープン戦とかワールドシリーズ等の数は含んでいない。数のことをとやかくいうのではなく、イチローで最も印象的なヒットは、昨年の大リーグオールスターでのランニングホームランである。何故あのヒットかというと、最もイチローと言う人を象徴している。あの球を打ったという判断力、次にあの場所に飛んで球がとんでもない方向に弾かれたという運の強さ。そして、ラン
ニングの速さであり、守備はイチローがあまりにも早くセカンドベースを回っていたのでさらに焦ってもたついたという。まさにイチローが持ち合わせた3つの大きな要素があのオールスター初のランニングホームランに繋がった。

つまりは、何が言いたいのかというとイチローのファンとして、3000本の内、どの安打が一番印象に残っているかと言われと、これという1本がないからである。これはファンとして残念である。

ところでかの本人は試合後のインタビューでも淡々と為ていた。しかし印象的なコメントが二つあった。ひとつは一打席一打席を大切に、集中すること。つまりは積み重ねというより、この1打席に全力を尽くす。その繰り返しをしていれば結果はおのずとついてくるし、逆に今、直面している問題に全力でぶつかる事がないと、次にの打席には全く展望が開けない。なにも進歩がなくただ打席に立っているのと一緒にだという。なるほど、今までのイチローのコメントとは毛色が違
いちょっと驚いたが、説得力のある言葉である。

もうひとつは「皆さんはカウントダウンと言われてましたが、僕にはカウントアップですから…」というイチロー節。いつも思うがイチロー節はまさに的を射ている。世間は3000本迄あと何本であったが、彼には如何に良い場面で打ててチームの勝利に貢献出来るかである。そしてこの、カウントアップと言う精神はスポーツだけでなく、すべての事柄に対しても、ちょっとした発想の転換に持っていると良いスキルである。

日本の様に、その場で花束を持っていったりしないのも、ゲーム中はゲームに徹しているというアメリカの合理的な部分はとても良い。日本も見習ってほしいし、敵地のファンからの祝福が凄かったことは、イチローがシアトルだけでなく、全米のベースボールファンに注目されていることを示すものでもある。

イチロー選手には心から祝福したい。
by vanyatan | 2008-07-31 09:32 | スポーツ