百貨店売上、10年連続のダウン
2007年 01月 23日
百貨店の売上が、又、前年を下回った。
日本百貨店協会がまとめた2006年の全国百貨店売上高は前年比0.7%減(既存店比較)の7兆7700億円と、10年連続で前年の水準を割り込んだ。
大きな要素としては、衣料品の低迷。夏物はクールビズ効果で順調に推移したものの、暖冬による冬物が思うようにのびなかった。頼りにしていたボーナス商戦も不透明な景気の行く末に貯蓄組や、エンジョイ重視の旅行組に持っていかれ完敗だった。
売上高を商品別にみると、主力の衣料品が前年比1.2%減で、特に婦人服は0.6%減はと4年連続で前年を下回っている。一方で、物産展や季節商材が好調だった食料品は0.2%増と5年ぶり前年を上回った。それ以外には雑貨(0.2%増)やバッグなどの身の回り品(1.1%増)は2年連続でプラスであるが、これに関しては高額品が数字を引っ張った。消費の二極分化がここでもはっはりしたという見方が出来るかもしれない。
百貨店という言葉自体もかなりピンと来ないのが、現状ではないか。特に、最近は郊外に大規模なショッピングモールが建設され、こういう場所には週末に自家用車に家族連れで、わざわざ都会から高速代迄使って来る人達もある。色々な専門店やレストランにシネコンまであるから、どちらかというと、こっちの方が百貨店の様だ。又一方で「駅中」が流行りである。品川駅の成功に、山手線でも大崎駅、さらには上野駅というところが続く。入場券まで買って入る例がある程の人気である。百貨店がどんなに駅前や駅の近くにあったとしても、駅から出ないのだから勝負のしようも無いという物だ。
しかし、百貨店とはよく言ったもので、扱いの無い商品が多すぎる。たとえば、電気製品だ。パソコンしかり、テレビしかり、冷蔵庫・洗濯機しかりである。こういう商品は以前は百貨店でも買えた。しかし、アキバの電気街に加え、専門の量販店が駅周辺にも、又、郊外にも台頭してきた為に、その利便性と価格面から客足の流れが変わった。簡単にいえば、「電気とITの百貨店」がこういうカメラ・電気系量販店なのである。この傾向は、実はすべての「商材」で現れていることで、例えば、ドラッグストアーは売薬や化粧品の「百貨店」であり、ホームセンターは生活空間の「百貨店」、つまりはデパートなんかよりずっと単品の品揃えが多い。それを言うなら最近では「100円ショップ」も立派な百貨店であり、前述したようにそういう「専門百貨店」の集合体である「ショッピングモール」に買い物の魅力を感じるのは庶民の当然の心理なのであろう。
では所謂百貨店は何処へ行くのか? それが分れば苦労はないが、答えはふたつ。デパート発祥の形態に帰るか、買い物以外の色を出すかと゜ちらかである。前者、つまりデパートとは当初は「スーパー」と同じ安売り店であった。個店よりも品揃えを充実させ、しかも安価で売ったのがデパートの始まりである。時と共に、にデパートは勝手に「高級化」した。そして後者。専門量販百貨店がまだ出来ないのは「文化・芸術」である。何も、地下3階から15階まで全部美術館にしろと言っているのではない。デパートに行くと、日頃の喧騒の中では味わえない文化的空間、芸術、それだけでなく、癒しとか健康とか、そんな人間の深層に潜む憧憬を満たしてくれる空間であれば、人はその対価を払うのではないか。
日本百貨店協会がまとめた2006年の全国百貨店売上高は前年比0.7%減(既存店比較)の7兆7700億円と、10年連続で前年の水準を割り込んだ。
大きな要素としては、衣料品の低迷。夏物はクールビズ効果で順調に推移したものの、暖冬による冬物が思うようにのびなかった。頼りにしていたボーナス商戦も不透明な景気の行く末に貯蓄組や、エンジョイ重視の旅行組に持っていかれ完敗だった。
売上高を商品別にみると、主力の衣料品が前年比1.2%減で、特に婦人服は0.6%減はと4年連続で前年を下回っている。一方で、物産展や季節商材が好調だった食料品は0.2%増と5年ぶり前年を上回った。それ以外には雑貨(0.2%増)やバッグなどの身の回り品(1.1%増)は2年連続でプラスであるが、これに関しては高額品が数字を引っ張った。消費の二極分化がここでもはっはりしたという見方が出来るかもしれない。
百貨店という言葉自体もかなりピンと来ないのが、現状ではないか。特に、最近は郊外に大規模なショッピングモールが建設され、こういう場所には週末に自家用車に家族連れで、わざわざ都会から高速代迄使って来る人達もある。色々な専門店やレストランにシネコンまであるから、どちらかというと、こっちの方が百貨店の様だ。又一方で「駅中」が流行りである。品川駅の成功に、山手線でも大崎駅、さらには上野駅というところが続く。入場券まで買って入る例がある程の人気である。百貨店がどんなに駅前や駅の近くにあったとしても、駅から出ないのだから勝負のしようも無いという物だ。
しかし、百貨店とはよく言ったもので、扱いの無い商品が多すぎる。たとえば、電気製品だ。パソコンしかり、テレビしかり、冷蔵庫・洗濯機しかりである。こういう商品は以前は百貨店でも買えた。しかし、アキバの電気街に加え、専門の量販店が駅周辺にも、又、郊外にも台頭してきた為に、その利便性と価格面から客足の流れが変わった。簡単にいえば、「電気とITの百貨店」がこういうカメラ・電気系量販店なのである。この傾向は、実はすべての「商材」で現れていることで、例えば、ドラッグストアーは売薬や化粧品の「百貨店」であり、ホームセンターは生活空間の「百貨店」、つまりはデパートなんかよりずっと単品の品揃えが多い。それを言うなら最近では「100円ショップ」も立派な百貨店であり、前述したようにそういう「専門百貨店」の集合体である「ショッピングモール」に買い物の魅力を感じるのは庶民の当然の心理なのであろう。
では所謂百貨店は何処へ行くのか? それが分れば苦労はないが、答えはふたつ。デパート発祥の形態に帰るか、買い物以外の色を出すかと゜ちらかである。前者、つまりデパートとは当初は「スーパー」と同じ安売り店であった。個店よりも品揃えを充実させ、しかも安価で売ったのがデパートの始まりである。時と共に、にデパートは勝手に「高級化」した。そして後者。専門量販百貨店がまだ出来ないのは「文化・芸術」である。何も、地下3階から15階まで全部美術館にしろと言っているのではない。デパートに行くと、日頃の喧騒の中では味わえない文化的空間、芸術、それだけでなく、癒しとか健康とか、そんな人間の深層に潜む憧憬を満たしてくれる空間であれば、人はその対価を払うのではないか。
by vanyatan
| 2007-01-23 11:31
| 経済・産業